【声劇 朗読】心ノ中ノ矛盾
( かめ )
【声劇 朗読】心ノ中ノ矛盾
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どれも本当だから困っちゃうんだなぁ
⿻*.·
『僕は一人が好き』
「僕は人と話すのが好き」
『僕は運動するのが好き』
「僕は家で本を読むのが好き」
『僕は歌うのが好き』
「僕は歌うのが嫌い」
いつも、僕の中では
“僕”と“僕”が、鏡のように、
コインの裏表のように、
決して交わることなく、存在している。
でもそれは、
一人の人間の僕の中のおはなし、であって
体がいくつもあるわけじゃあない。
あくまで、僕の心の中の話なんだ。
たとえばね、
“僕”が右と言えば“僕”は“左”という。
上と言えば下。光と言えば影。
こんなふうにね、対立するのさ。
絶対に重ならない答えと気持ちは
知らない間に心に傷を作っていく。
泣きたいのに、
無理して笑ってみたり、とかね⋅⋅⋅。
嗚呼、そして今日も僕は、
本心と逆のことを口にする。
『「君の事が大嫌いだよ。」』
⋅⋅⋅⋅⋅⋅ねぇ、本当の僕はどれ?
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