蠅の子は弾く。
♦︎私【】x ♠︎蠅の子【】
蠅の子は弾く。
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あなたがあなたと言うことを証明できますか?
✴︎
本当の自分が見えなくなっても、あなたであり続けて欲しい。
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♦︎ 私は貴方が見えない。
♠︎ きっと僕にも君は見えない。
1.20〜同時に
♦︎ 貴方の中の貴方が。
♠︎ 貴女の中の貴女が。
♦︎「あなたは本当にピアノを弾くの上手ね。」
♠︎A「上手じゃない。僕は生まれた時からこれしか与えられていないだけさ。」
♦︎「だから上手なのよ。もっと自分に自信を持てないの?」
♠︎A「自信、自信ならあるよね?」
♠︎B(自由に声を変えて)
あぁ、俺のピアノは一番さ。こいつらよりもな。
♦︎「また独り言?誰かそこにいるの?」
♠︎A「いいや、僕に話しかけているだけさ。」
♦︎「貴方は一人よ?貴方以外誰がいると言うのよ。」
♠︎B この腐敗した世界に生まれ自分が何なのかも分からず、この部屋にとじ込められ育てられた。俺は蠅の子だ。
♠︎A「だから僕は僕が誰なのか分からない。誰も僕を教えてくれなかったから。」
♦︎ 彼はそう言って、ピアノを弾き始める。
♠︎A「貴女もきっと蠅の子ですよ。」
♦︎「蠅の…子?」
♦︎ 誰かは何処かに消え、私はスツールに腰を掛ける。
0.06〜♠︎A「君は蠅にならないことを祈るよ。」
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伴奏はシュリ様からお借りいたしました。
世界観に合う素敵な演奏です。
#声劇 #声劇台本 #台本 #しばづけのらくがき
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