ー怪談ー外面如菩薩内心如夜叉
読み手:コラボ者様 台本:朔
ー怪談ー外面如菩薩内心如夜叉
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人は裏切り、時には排除したい者の命まで奪うことも…これが「人間」なのでしょうか。 以下台詞。
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人とは哀れな生き物どすなあ。醜くどす黒い欲望の塊。契りを交わした事さえ忘れ、若い女子を見かければわっちの
事など二の次三の次。御忘れでしょうが…契りは守ってもらいやす。 御迎えに参りましたよ。旦那様。
「私の気持ちにお気づきなのでしょう?」
名をお菊と言いなさったかな。可憐で美しゅう女子に惹かれたのもこれまた旦那様の色と欲で御座いましょう。
毒を盛られたあの晩、わっちがどれ程苦しみ踠き喚いたことか。
旦那様はお解りにはなりませぬ。
この二人の罪人にはわっちと同じ苦しみを味あわせてあげましょうぞ。
毒を盛って毒を制す。それを「呪い」と名付けませう。
その呪いから逃れることはできぬと察しておるとお見受け致します。
さあさあ此方へいらっしゃいな。お二人揃って本当、仲がよろしいこと。
死顔も嫉妬するほど、それはそれは美しいものでありんした。
旦那様、呪いは…旦那様をわっちが愛した故かけたものでありんす。
この呪いは来世へも続くと、断言いたしましょうぞ。
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四谷怪談という怪談を御存知の方も多いでしょう。
今回はその四谷怪談をイメージして台本を起こしてみました。
登場人物は3人。
旦那様→既に籍を入れている者の身でありながら若い娘お菊に恋心を抱き、その為邪魔になった妻さえも平気で毒を盛り殺害した裏切り者。
お菊→若く美しい娘。恋をした相手に妻がいることを知りながらも秘めた想いを留まらせることが出来ず、挙げ句旦那様と手をくみ毒を盛る計画を企てる非情な娘。
妻→籍を入れ契りも交わし、旦那様と幸せな日々を過ごしていたのだが自分の旦那が若い女子に入れ込み、その幸せな日々は旦那とお菊によって壊され殺害された。後にその裏切りから悪霊となって二人の前に再び現れる。
簡単なあらすじとしては、旦那とお菊によって毒を盛られ死去。後に悪霊になり、裏切られた復讐の仕返しをしにきたというお話です。裏切りを許すことができず、旦那とお菊二人を死の世界へ連れて行き命を奪いました。
呪いは来世へも続く、という恐ろしい言葉を残して…
👻一人称、アドリブ、言い回しなどは自由に変更して頂いてかまいません!
まだまだ未熟者で大変恐縮ですが是非読んで頂けたら幸いです
因みにタイトルの外面如菩薩内心如夜叉
【読み】げめんにょぼさつないしんにょやしゃ と読みます。
【意味】外見はやさしく穏やかに見えるが、心の中は邪悪で恐ろしいというたとえ。多く女性にいう。
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