神々の兼言
リーラの湖
神々の兼言
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これはとある大きな杜の物語。
彼らは何を選ぶのか。
何を捨て、何を拾い、何を求め、何を夢む。
積み重ねた選択を人は歴史と呼び、それは運命と為った。
密やかな彼らの抵抗の物語が、今、幕を開ける。
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「ねぇ、最近多くない!? なんでそんな異変ばっか起こるかなぁ」
声を荒げたのは緋埜だった。その叫にはどれだけ修正しようと、乱れ続ける因果への辟易が込められている。
異変を治めるのは守り神である四神の役目だったが、最近はどうも手に負えない範疇まで来ている。誰よりも深くこの土地を愛する緋埜にとっては、許し難い状況だった。
「……また、誰かが…」
そう溢したのは氷重だ。律の乱れが呼んだ異変は、人を巻き込んでしまった。罪のない無辜の民が傷つくことを、氷重は看過できない性質だった。口下手なりに悲哀の籠った言葉だと、趾烙には感じられる。
「これは運命。お前が悲しんでも、彼らが抵抗しても、何も変わらないよ」
齧りかけの林檎飴を揺らして手持ち無沙汰に芾羽が返した。感情の見えない話し方で、本意は見えないが、その内容は概ね教科書通りと言ってもいい。古い神であるが故の説得力がそこに足されていた。
「本当にそうでしょうか。特異点が揺れ因果の乱れる今の世なら、案外運命であれど変えられるかもしれませんよ」
そう、興味無さげに趾烙は異を唱える。心底そう思っているわけでは無いが、まぁ、少しくらいの可能性はあるのかもしれなかった。
それを案外真剣そうに考え出したのは緋埜で、他は意外そうに彼を見遣った。
窓辺へ歩き、彼はその杜を見下ろす。
「……それは、彼ら次第かな」
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ꕥ四神
𖣔緋埜-神坂るーの
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ஜ苺芾羽-いぶ
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✥趾烙-ひまじん
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𖣰氷重-夏希尚
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#謳う丘あるしえど
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