廃神社【和風】【朗読】【台本】【和風台本】

読み手『貴方のお名前』 台本：宇迦 BGM：rito様

消えたくて向かった場所には、"それ"がいた。 『会いに来てくれて、おおきに ありがとう』 この一文に込めた、とある物語の結末。 🌾一人称は、常識の範囲内でご自由に変更してください。 ⚠️コラボする際は伴奏者様への拍手、もしくはコメントをした上、キャプションに台本師と伴奏者名を明記の上投稿していただけると嬉しいです。 BGM by rito様 / ピアノ98 👇🏻 https://nana-music.com/sounds/06565479 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ うだるような暑さの京都の夏。 消えてしまいたい。 そう思いながら向かったのは 誰一人寄り付かない、とても山奥の廃神社。 地元では神隠しの噂で有名な場所。 そうか、それなら と 消えてしまいたい私にはうってつけの場所だった。 市街地から車で走っても1時間。 山の麓(ふもと)に車を停め そこから神社までは歩いて40分。 普段なら歩かないこの距離も、この暑さも 今日が最期だと思うと、なんてことはなかった。 道中におおい茂る木々たちは青々しく 今の私の気持ちを無視するような色をしている。 あの時こうしておけばよかった あの人に、こう言っておけばよかった 今世への後悔を思い浮かべながら そうして あの場所へ着いた。 そこは異様だった。 鎮守の森と言われていたであろう 境内(けいだい)の周囲の森だけ 生気が存在していないかのように、木々は立ち枯れ 拝殿の傍(そば)の泉は灰色に濁(にご)っている。 まるで"死んでしまった森"のように。 神社をぐるりと見渡し、拝殿の縁(えん)に目をやると 誰かがうずくまっていた。 そしてソレと目が会った。 優しく微笑みながら、消えそうな声でソレは言った。 『 会いに来てくれて、おおきに、ありがとう 』 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 関連ストーリーは下記台本にて。 👇🏻 https://nana-music.com/sounds/049d5ec8 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ #声劇台本 #朗読台本 #和風台本 #和風朗読 #物語台本 #物語声劇 #神社 #神様 #廃神社 #声劇 #朗読 #台本 #和風 #一人声劇 #出会い #再会 #夏 #京都 #BGM #切ない #悲しい #和風 #ひぐらし #自然音 #P98 #rito