2人声劇台本『喉が、渇く』 作・餐
タツヤ: ユウジ:
2人声劇台本『喉が、渇く』 作・餐
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()は読まない。
役の説明は一応ありますが、参考までに。
旧nanaでも、
新nanaでの録音でも可。
意味が変わらないくらいの言い回し、アドリブOK。
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【台本】
(3月、病室)
ユウジ「兄さん、今日は具合どう?」
タツヤ「おう、まあぼちぼちかな」
ユウジ「何か食べたいものある?」
タツヤ「今はないな。
でも昨日は、好物の寿司を少しだけ食べたよ」
ユウジ「ん、そっか」
タツヤ「あ、すまんユウジ。そこのペットボトルのお茶、取ってくれ」
ユウジ「あ、ああ」
タツヤ「サンキュ」
ユウジ「...あのさ...兄さん、俺言いたいことあって」
タツヤ「んー?てか硬いなあこの蓋」
ユウジ「開けようか?」
タツヤ「自分で開けるよっ...んんっ」
ユウジ「...あのさ!俺、兄さんに子供の頃から...
その、わがまま言いっぱなしで迷惑ばっかかけて...今まで言えてなかったなって思ってさ!...ほんとにありが」
タツヤ「言うな」
ユウジ「...え?」
タツヤ「お前の気持ちくらい、よく分かってる。
だから言わなくていい」
ユウジ「でも、おれ」
タツヤ「治療薬飲むとさ、凄い喉乾くんだわ、
お前がそんな柄にもない真面目な顔するせいで、変に緊張してまた喉がカラッカラだよ」
ユウジ「ごめん」
タツヤ「ほい、これ開けてくれたら許してやる」
ユウジ「...ん...」
タツヤ「サンキュ。なあユウジ。
俺こそ、こんな情け無い姿になったけど。こうやって世話しにきてくれて、ありがとうな」
ユウジ「兄さん、ずるいよ。それ俺のセ」
タツヤ「だから、言うなって」
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(5月、葬儀場)
ユウジ「...兄さん。俺だって今日まで、
喉が渇いて仕方なかったよ。
....俺を立派な大人にしてくれて」
ユウジ「ありがとう」
終
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◾️タツヤ
ユウジの義理の兄。
両親のいないユウジの面倒を見ていた。
職人気質。
◾️ユウジ
子供の頃に両親がいなくなる。
優しい祖母とタツヤの住む家で育てられ、
自由に生きてきた。
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#餐の台本 #2人声劇
コメント
2件
- 餐@新連載シリーズ作品『Sympathy for the Devil』仕様
- soyoなにこれ!! めっちゃ切ないじゃん😭😭