【声劇　朗読】耳がぁ！！耳がぁ⋅⋅⋅っ！！

平凡な高校生（ぬら)

猫耳生えたら誰かに飼ってもらいたい← 先に言っておこう。 俺はなんの変哲もない人間の 男子高校生だった。昨日までは。 大事なことでもっかい言うが 人間の男子高校生だったんだよ。 だけど⋅⋅⋅⋅⋅⋅朝起きると“耳”がはえていた。 人間の耳は常に生えてる？ いやいや、違う。 ケモノ耳、いわゆる“猫耳”というやつが 俺の頭に生えていたのだ。 ふさふさとした黒い猫耳が。 なんだよこれ⋅⋅⋅⋅⋅⋅。 耳に意識を持っていくと ソレはぴくぴくと生きているように動く。 気持ちわりい⋅⋅⋅⋅⋅⋅。 とりあえず、電池式のふざけた おもちゃかもしれねえし 引っ張ってみるか。 ということで、思い切り引っ張ってみた。 ぬおおおあっ？！痛えええええ！！ ちょー痛え！！なんじゃこりゃ！ 鏡の前でうろたえる。 どうやらマジで頭に生えちまってるらしい。 昨日まではなかったこの“ケモ耳”。　 こんな状態じゃあ学校にも 行けねえよ！！ もう一度、すがる思いで 耳を引っ張ってみた。 ぬうううう！！痛え！！やっぱ、痛え！ 無理だこれ！！くそ！！！ ───こうして俺の獣人生活が 　　　　　幕を開けたのである。